ベルサイユ製麺

ラフ・ナイト 史上最悪! ?の独身さよならパーティーのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

3.4
あああーーもやもやするーーー。

スカーレット・ヨハンソン主演。市議だかなんかに出馬中のジェス(スカジョ)が結婚するのを機に、学生時代の仲良しバカグループ+1名(ジェスの友達のオーストラリアン)が集結。目的はマイアミでのバチェロレッテパーティ!(女性だけだとバチェロレッテだそうです。念の為に調べました。ウィキペディアは本当に便利ですね。かっこ閉じますね)5人はクラブで大はしゃぎ。鼻の周りを白くしながらダンス!ドリンク&ボミット!まだまだ遊びたりねー!と、会場をジェスが選挙の支援者に貸してもらっている豪邸に移します。酷い下ネタと乱痴気騒ぎの続く中、ピンポーン♪仲間の呼んだイケメンストリッパーが到着。で、ここから一気に不穏なダークコメディが展開されます。

凄いおも…しろかったです、よ。滑り出しから超弩級下ネタとウッカリ・ドタバタぶりを見せつけられ、単なるガールズ・ハングオーバーかしら?と思ったのですが、ストリッパー登場辺りから別種のコメディに変わっていきます。
ある大問題を解決するために、無い知恵を絞る5人。でも絞っても無いものは無いのです!状況は悪化するばかり…。
元々の女子仲良しグループに1人追加される辺りがポイントで、そんなの上手く回る訳ない!ポロポロと感情が綻び、やがて大衝突事故!からの…展開が結構グッと来ます。グループの感情の縺れ→爆発→…は古今東西問わずの大定番モチーフなのですが、今作はなかなか悪くないのでは無いですかね?元々単なるバカ映画だと思っていたので、アンタ意外と真面目なんだネ…と好印象を持っちゃいました。
特筆すべきはやはりスカジョ。ファンの方には申し訳ないのですが、普段から彼女の演技が何となく面白く見えてしまっていたので、本気のコメディエンヌぶりはバッチリ我が意を得たりです。5人の個性の差が見えにくいのはちょっと残念でしたが、一部キャラが濃過ぎる人がいるので止む無し。ゾーイ・クラヴィッツがいると『マッドマックスFR』のワイブスがこの5人だったら愉快!なんて思っちゃいますな。ふふふ。いやぁ、けっこうけっこう。面白かったなぁ。

…で、何にもやもやしているかというと、映画のメインになる事件の顛末が余りにも不道徳な事と、ギャグが下品過ぎる事なのですだよ。
事件の件(←バカっぽい)は、他のコメディでもよくあるネタなのですが、今作に限ってはひたすら邪悪に見えてしまいました…。アメリカ人て、本質的にはやっぱりこんな感じなのでは?なんて。
ギャグの下品さ、については人によって許容範囲が異なると思うのですが、よしんば排泄ネタならば、時には童心に戻るのも良いかしら?と思えるのですが、性的なネタになってくると個人的には全く笑えません。笑いとセックスを平気で混ぜてくる感じ。USA!USA!アメリカ人て、本質的にはやっぱり…
この辺りの感性は人によってだいぶ違ってくると思うので、平気な人は全く気にならないと思います。ホントは何でも許容できた方が楽しめる事が多いと思うのですけどね…。取り敢えず、靴履いて廊下を2、3歩歩いてみようかな?

監督は女性の方で、今作が初監督みたいです。女性だからって繊細なばっかりでなくてももちろん良いし、最初だからって関係各位に気を遣ったような穏当なの撮る必要も無し。みんなどんどん無茶やってほしいですね。先ずは心意気でしょ。良い!RIOT!