音楽映画は、やっぱり音楽が良いことが何より。
本作のメイン、shallowが割と初めの方に流れたのは意外でしたが、その歌唱シーンを見た時に、鳥肌がザワザワっとさざなみのように押し寄せてきて、あぁこの映画を見て良かったと幸福感に浸ったことが、個人的なハイライトでした。
歌詞の意味だったり細かいことはわかりません。でも何か心の底に訴えかけるような歌声メロディーに、心が共鳴したんですね。すごいですね。思い出してまた感動。
このshallowは合計3回登場したと思います。
この中でアリーがライブでソロで歌った所は、曲の雰囲気とアレンジがマッチしてなくて、少し残念でした。アリー自身がどちらを望んでいるかはきちんと言語化してませんでしたが、歌唱シーンの中でどちらが本当に彼女らしさが溢れているのかを表現していたのかもしれません。
ここでもまた音楽という表現における可能性や奥行きをじんわり感じることができた貴重な機会だったと嬉しく思いました。
映画のストーリー自体は、正直よくわかりません。
だって、私はアルコール中毒でもなければスターでもないから。
感情移入もできなければ、感動に浸ることもありませんでした。
だからこそ、歌や音楽を聴いたときの自身の体の反応こそが、一番の映画に対する賛辞なんだと思いました。
