不勉強なもんでオリジナルも過去のリメイクも未見で鑑賞。
ジャックに背負わされてる要素が多過ぎる気がしたけど、真の主役の彼の迎える結末によってアリーという“スター”が誕生するラストはしっくりきた。
過去に囚われ過ぎてしまった男の物語。
ジャックがアリーのいるバーに向かう角を曲がった時にこれでもかとあからさまに映っていた不吉なデザインの看板がやはり暗示していたんだなぁ。
「古い生き方はやめよう きっともうそんな時代じゃないんだ」という詩のとても良い歌をジャックが歌っていたというのがとても皮肉。
（そういやアリーの父親もジャックほどではないにしろ過去に囚われた人だったなぁ）
アリーをガガさんが演じてるんだけど、元々演技を勉強していたというだけあって堂々とした演技でした。
そこに一番の武器である歌も加わって凄く引き込まれるものがありましたよ。
ジャックがアリーに言っていた「魂の歌を歌え」という言葉を体現したラストは鳥肌もの。
そしてラストの表情。スター誕生。
そんなガガさんをはじめ、ジャックを演じたブラッドリー･クーパーも見事だったし（抑制の効いた酔っ払いの演技がすげぇリアル）ライブシーンも説得力があった。
全体としては意外とアップダウンが少なく、代わりに被写界深度を効果的に使った撮影などでとにかく心理面の描写を徹底していた感じ。
単純に『ボヘミアン･ラプソディ』みたいな音楽映画と期待して観に行くと肩透かしを喰うかも。
それでもやはりガガさんが関わってるだけあって曲のクオリティは高かったし、音響の良いIMAXとかで観るべきだったかな〜と思った。
『ボヘミアン･ラプソディ』ほど音楽の力を前面に出した映画ではないけど、やはり前半とラストのアリーの歌は素晴らしかったので。
抱っこされるチャーリーかわいい。
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