能戸淳

JOKER 厄病神の能戸淳のレビュー・感想・評価

JOKER 厄病神(1998年製作の映画)
5.0
うん、この作品はとっても良かった!

舞台は1990年台後半の池袋。
今の池袋とは確かに街並みは違うしルーズソックス女子高生がやたらと出てたりするけど、芸術劇場や北口の飲み屋街など基本は変わらないのでやたらと親近感が湧く!
で、ストーリーは、その池袋の組織に所属する若手の渡辺篤郎さんがイケイケぶりを発揮する中で、ショーケン様がムショから帰ってくるところから始まる。
その世界から足を洗うつもりが、かつての兄弟分の萩原流行さんからの命で渡辺篤郎さんがつけられて・・・ってな感じ。

この作品、結局は狡猾な萩原流行さんとショーケン様・渡辺篤郎さんらとの激しい銃撃戦に向かっていくんだけど、主役のショーケン様は当然として、脇役がすごいんだ。

知っている人はメチャ多いと思うけど、やっぱり北村一輝サマの熱演だ。
一輝サマはこの作品で、冴えないチンピラを演じるために歯を抜いたんだよね。
そして外見だけではなく、その冴えない人間っぷりの演技は、キリリとした渡辺篤郎さんと対象的な、今の眼光鋭い男前の一輝サマとは想像がつかない、まさに役どころのイメージ通りのもの。

「役者魂ここにあり」。
役者たちの仕事への情熱を感じた作品だったね。
能戸淳

能戸淳