フランスの経済学者トマ・ピケティ氏のベストセラー書籍を映画化。
18世紀から現代までのデータを分析すると、資本収益率は年に5%なのに対して、経済成長率は年に1~2%程度しかなかったという。
思えば確かに、会社では「前年を上回る売り上げを作れ」と言われつづけるのに、給料はそれに見合うだけ上がるわけではない。
なのに、自分の貯金の一定額を証券会社で運用しておけば年に数%増えている。
「10万円で買った株が10万2000円になっているということは、1000万円ぶん買っておけば20万円の利益になっていたのかぁ。ばかばかしいな」と思うことがある。
資本があればあるだけ、お金持ちはどんどんお金持ちになっていく仕組み。
ピケティ氏は、この資本主義の仕組みは自浄作用なく、放っておけばどんどん格差が拡大するという。
映画では、18世紀ごろから現代に至るまで、経済と人々の暮らしを振り返りながら進んでいく。
通して見て、累進課税や相続税、ハイテク企業や多国籍企業への適切な課税が議論される背景があらためてよくわかった。
とりあえず、日本の企業はどこもかしこも金融業に手を出しているけど、なんとかpayはもういいんで、もっと生産的な物やサービスを生み出すことに注力した方がいい。