りょーこ

21世紀の資本のりょーこのレビュー・感想・評価

21世紀の資本(2017年製作の映画)
3.5
格差は広がる一方の社会
r > g

格差良くない!
金持ちに課税を!

そう叫んでいても、そもそもそうなった過程やそれによる影響、そして今後どうなってしまうのかは、いまいちよく分からず…
しかし「21世紀の資本」を読みたくても、重いし難しそう…
(700ページw)

でもこのままでは貧しい生活の中で、頭まで貧しくなってしまうのでは?!?!
というワケで、映画版を試写会で鑑賞して参りました☆

著者トマ・ピケティ自身が監修・出演をし、映画や文化などを交えながら格差社会の成り立ち、恐ろしさをポップに説明。

映像と様々な学者達による膨大な調査や長年の知識は、大変ためになるものでした。

が、やっぱり難しかったです(^o^;)
何度か観てメモして、やはり本書を読まないとキツいかなぁ…

冒頭の r > g
これは金持ちはより金持ちに、貧乏人は一生貧乏人のまま…ということ。

r→金持ちの働かなくても株式や不動産でお金が増えていくペース
g→労働者が汗水垂らして経済を成長させるペース

r=4~5%
g=1~2%
だそう。

なんだか生きているのがイヤになりますね…

が、そこで思考を停止させてはいけない。

とは言え、一労働者でしかない私が出来ることと言えば、正しい知識を蓄え、それを経済に興味のない方々にも拡散させていくことくらい。

どうせ変わらない…
と、無関心なのが一番良くない!

「権利の上に眠るものは保護に値せず」という格言の通り、与えられた権利を自覚してそれを使いこなさねば保護はされないのです。
一人一人がきちんとした知識を持ち、関心を持ち、選挙などに参加をして社会を変えていくことが重要。

権力や資本の集中、金持ちの税金逃れ、そして恐ろしい未来がすぐそこに待ち構えていること…
それらを知り、疑問を抱かせてくれる良作でした☆


ちなみにトマ・ピケティ「21世紀の資本」の続編が海外で3月に刊行されています。
タイトルは「Capital and Ideology」。
(弊社潤沢に在庫あります☆)

日本語訳版は刊行時期未定ですが、前作と同じくみすず書房から刊行予定だそうです。
またまた分厚いので心が折れそうだけどww
(海外版1150p也…凶器!!)

あれ?みすず?
今作の提供(?)には、あの竹書房さんがいたけれど……w??
ま、いっか~

こちらも映画化して、分かりやすく伝えてくれたら嬉しいな☆
りょーこ

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