しばわんこ

21世紀の資本のしばわんこのレビュー・感想・評価

21世紀の資本(2017年製作の映画)
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経済学者トマ・ピケティの理論を映像化した作品。
19世紀の終わりから21世紀はじめの世界の歴史を経済を軸に映像で見せるやり方は、わかりやすかった。ポップな映像や映画で時代背景が説明されている。経済の極端な格差がファシズムや戦争を生んだ。
モノポリーの実験が印象的。もともと条件が良い人がゲームに勝つのは当然だが、ゲームの熱狂の中で運ではなく自分の実力と勘違いする。
現代は再び格差が拡大し、このままでは19世紀に逆戻りしかねない勢いだという。多国籍企業が納めるべき税金を逃れ富を独占する。その怒りの矛先を移民に向けさせている。
自動車の発達により馬が不要になり、馬の数が激減したが、あと10年ほどで自動運転などのテクノロジーの発達で人間の雇用が排除される。技術の問題ではなく、政治と社会に対する考え方の問題。それが今突きつけられている。
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