manaウィステリアフィールド

幼な子われらに生まれのmanaウィステリアフィールドのネタバレレビュー・内容・結末

幼な子われらに生まれ(2017年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

自分の子供ですら、何を考えてるのか、どう接したら良いのか途方に暮れる事があるのに、連れ子に『本当のパパが良い』とか言われて心閉ざされたら病んでしまうだろうな…特に鍵の件で揉めて思わず奥さん突き飛ばしてしまった時薫から言われたセリフ…堪らないよね…しんど過ぎる。

でも薫の気持ちも分かる。大きくなって大人の事情とか色々分かって来ちゃって、血の繋がり無くても浅野忠信パパを父親だと思ってるのには間違いないのに、でも本当の娘と会ってるのはモヤモヤするし、そこに赤ちゃん産まれるとか言われたら心がパンクしちゃうだろう…

でも沙織ちゃんにとっては浅野忠信はお父さんだから会いたいし、きっと頼りにしてしまうし、浅野忠信にしたって娘なんだから心配するし、会いたい気持ちだってあるだろうし、まして元嫁の再婚相手が癌とかなら沙織ちゃんにとって父親が浅野忠信しかいなくなってしまうわけで。ほっとけないよな。
病院のシーンでの沙織ちゃん見てたら泣けてしまった。

田中麗奈の能天気過ぎる母親にイライラさせられたけど、DVの過去があったからこそ無理にでも能天気じゃなきゃ潰れてしまうかもしれないよね。

クドカンのDV元夫も酷いしサイテーだけど、『子供ってがんじがらめにしちゃう』っていうのは凄く共感してしまった。
親になるにも向き不向きがあるから何言ってんの?自分の子供可愛いに決まってるじゃん!あり得ないって共感できない人は出来ないだろうけど、彼だって少なからずとも娘たちに対する愛情が皆無なわけでも無くて…

登場人物全員辛いな…

とにかく1つ確かな事は離婚て、子供を絶対傷つける行為だという事。
子供が辛い思いをするし、子供が犠牲になってしまう事だという事を再確認させられた。
DVとかの事情があれば仕方ない離婚もあるけど、親だけの気持ち、都合やらだけで安易に決めないで欲しい、、
本当によくよく考えて、子供の気持ちも考えに考え抜いて決めないと…

そしてさまざまな理由でもし離婚に至って再婚てなった時に血の繋がりは無くても本当の親子になれるという事は信じてるし信じたい。
そういう意味ではラスト希望を持てるシーンで良かった。