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鷲は舞いおりたのSPNminacoのレビュー・感想・評価

鷲は舞いおりた(1976年製作の映画)
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チャーチル首相誘拐計画“イーグル作戦”を遂行するべく、英国片田舎に潜入したドイツ軍とIRAスパイ。当時の戦争映画でドイツ軍を完全な「悪役」にしないことに驚くけど、ニューシネマの影響もあってか、これも無為に散りゆく「敗者」の肖像なんだと思う。また、スタージェス監督も『ワイルドバンチ』以降の影響を受けてるようで、バイオレンス描写はペキンパーっぽい。その哀愁と不条理な運命がドラマティック。美しく誇り高きスタイナー大佐演じるマイケル・ケイン、対照的に世俗的で皮肉屋のアイリッシュ演じるドナルド・サザーランドがとても魅力的だった(ケインがドイツ人?と思うけどドイツ人らしく見えない設定だし、赤毛の若きサザーランドはドーナル・グリーソンに似てる!)。2人の男と1人の女、苦く僅かに甘い結末も味わい深い。
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