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ワンダー 君は太陽のdm10foreverのレビュー・感想・評価

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
4.7
【太陽】

ワッハッハ😊いゃ~笑ってしまうくらい泣けたわ😂

最初から泣くつもりで観に行ってましたが、想定通りに泣けましたね。
泣いて泣いて、エンドロールが終わった瞬間の清々しい気持ちったら。

実は個人的に今年度上半期の期待度ナンバー1の作品だったんです。
ま、そういうのって大概期待外れになることも多いのですが(期待が大きすぎて…)。でも期待通りの良作でした☺️

遺伝子異常が原因でトリーチャーコリンズ症候群という疾患を患い「普通じゃない」顔で産まれてきたオーガスト(オギー)。
彼は今まで27回も手術を繰り返してきたせいで、一度も学校に通ったことがなく、自宅学習を続けてきた。
しかし両親は彼を「普通の子」として育てるため、初めて学校に行かせることを決意する…。

CMとかでこの作品の大体の設定を想像していたんだけど、観るまでは「初めて体験する外の世界で様々な困難にぶつかりながらオギーが成長する物語」と思っていました。

うん、それ自体は間違ってない。
主人公は間違いなくオギーだ。
だけど、それだけだったら僕はこんなに泣くことはなかったかもしれない。
この物語はオギーの成長を通して、彼の周りの人達が知らず知らずのうちに彼の輝きに引っ張られるように輝いていくというお話。
オギーも含め、人は誰しもコンプレックスを抱えて生きている。
そしてそれは登場人物だけではなく、この作品を観ている私たちもである。
それは色んな形のものだと思う。
例えばそれは容姿だったり家庭環境だったり人間関係だったり…。
だから観ている人の数だけ物語が生まれるのだと思う。
ある人はオギーに自分を重ねるかもしれない。
ある人はヴィアかもしれない。
もしかしたらミランダやジャックかもしれない。
この作品はオギーに起きた小さな奇跡と同時に、その周囲の人達に起きる奇跡を描いた作品でもあるのだ。

その構成が上手くて、最初はオギー視点で見ていて「なんで…」って思ったことも、実は別の視点で見ると「実は…」に変わる。
そしてその真意を知って泣く。

この構成の上手さが正に想定外で、物語に奥行きを与えていた。

「彼の見た目は変わらないかもしれない。でも私たちは彼を見る目を変えることはできる」

校長先生が言った言葉だが、本当にそのとおりだよと頷いてしまった。あの学校は本当に良い学校だと思うよ☺️


物語を通じて登場人物達はどんどん変わっていく。
それは自身の成長であったり周囲の人間関係であったり…。
だけど実は大切な部分は変わらないんだよということも教えられる。

そして生きている以上出会いがあれば別れもある。
そして人はまた少しずつ成長する。

序盤、彼が愛用していたヘルメットは途中からなくなる(なくなった理由は最後にわかった)。
思えば登校初日は顔のことが恥ずかしくて、うつ向いて歩いていたオギーが段々と顔を上げて学校に通っていく姿ともリンクしていた。
最初の日、家族に送り出されてゆっくりと歩き出すオギー。
だけどやっぱり不安で、直ぐに振り返ってお父さんに抱きついていたのにね😂段々と逞しくなっていくオギーを見てこっちも目を細めて観ていたよ😂

本当に素敵な作品です。
子供たちにも見せたい。
だけど大人こそ観て欲しい。
感じ方は人それぞれかもしれないけど、劇場で泣くのが平気な方は是非劇場でご覧ください🙆
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