Chika

ワンダー 君は太陽のChikaのネタバレレビュー・内容・結末

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

オギーの視点でずっと描かれるかと思いきや、姉のヴィア、オギーの友達のジャック、ヴィアの友達のミランダの視点で描かれるシーンがあったのが意外な点で期待超え。それぞれの話の中心にはオギーがいて、本当に太陽のような存在だと感じた。
この作品には素敵な言葉・格言がいくつか登場し、鑑賞しながらメモを取りたい程だったのでもう一度観たい。
「辛い時は楽しい想像をして」という母の言葉を受けて度々登場するオギーの想像の中のチューバッカや、母に少し弱い父に笑えてくる。犬のデイジーは可愛すぎて癒し。
ジャックとゲーム上で仲直りするシーン、授業で2つ話すところを3つ話してしまったオギーに対して「3つも聞けてラッキーだ」と言うポジティブな先生、ヴィアの家族が舞台を見にきていると知って主役をヴィアに譲るミランダetc…好きなシーンや人も沢山。
正直私はオギーの顔が醜いとは思わなかったのでそんな引くようなこと?とは思ったけど、それは私がもう大人だからなのかな。確かに大人より子供の方が好奇心が先行して素直なリアクションが痛く感じることはある。私も自分のコンプレックスに対しての視線や言葉に傷つくことはあったけど、子供の頃の方が多かったなそういえば。
そんな子供の素直な視線を分析出来る賢いオギー。沢山見られる分オギーも人のことをよく見ている。ユーモアもあって本当に可愛い子。
作品について調べていたら、原作の作者は加害者的立場から心を痛めて書いたそうで、原作も読んでみたくなった。
オギーが何度も手術を受けた話をした時、以前口唇口蓋裂の方のインタビューを読んだことを思い出した。その人も何度も手術を受けて辛い思いも沢山したけど、成長につれ理解してくれる人やその人自身を受け入れてくれる人が増えて今は幸せに生きていることを語っていた。(小林えみかさんという方で、じっくりと語って下さっているので是非読んでみていただきたいです)子供の頃から周りに理解者がいてくれれば良いし、大人が理解して子供に教えられれば良いけど、実際は難しいし気を遣われるのも辛い人はいる。ただ、とりあえず話してみるのって大事だな、と。好きな物を聞いて一緒だったら嬉しいし、一緒じゃなくても話し方や考え方が素敵かもしれない。1つ1つの出会いは全てがワンダーだから、出来る限り大事にしたい。
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