Sachiko

ワンダー 君は太陽のSachikoのレビュー・感想・評価

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
4.6
遺伝子の病気の為に、見た目にハンデがある少年・オギ―。
彼が外の世界と適応していく過程の物語かな、お涙頂戴かなー。と思いながら鑑賞したら、いい意味でしっかり裏切られました。

オギーの周りの様々な登場人物の不安・葛藤・成長をそれぞれの視線からしっかりと描いていて、彼ら全員に感情移入できてしまうからもう大変(泣
人間の優しさ、愛情があふれる映画で、本当に終わってから前向きになれる素晴らしい作品です。

「ルーム」の天才子役ジェイコブ君はもちろん、母親役のジュリア・ロバーツは「エリン・ブロコビッチ」以上にハマっていたと思います。多忙な生活の中でも夢をあきらめず前向きに進んでいく強い女性。見習いたい。
ジュリア・ロバーツ演じる母にうまい具合に尻に敷かれつつ、家族全員に気を配り、笑いを誘う素敵な父親役オーウェン・ウィルソンもぴったり。
そしてオギ―の姉ヴィアを演じたイザベラ・ヴィドヴィッチも素晴らしかった。「特別」な弟をもち、自分は親に甘えてはいけない、と頑張ってしまう姉。ヴィアが成長していく過程も涙なしでは観られませんでした。

オギ―は勿論、周りの登場人物を丁寧に掘り下げているからこそ、彼らが成長したり、繋がっていく度に涙が止まらないから本当に大変。「正しいことと親切なこと、どちらを選ぶ?」と聞かれたら「#choosekind」とこれからは答えられそうな、優しくて素敵な作品でした。

「もうひとつのワンダー」も、必ず買って読もうと思います。
私も、オギ―に会いたいなぁ。
Sachiko

Sachiko