字幕版を鑑賞。
劇中で演じられる「わが町」と同じく、特別大きな出来事の起こらないこの映画。
特別な外見によりずっと自宅学習していた少年が、小学五年生で初めて学校に通い始めるという最初の設定こそ特殊だが、そこから描かれるのは普遍的な子供達の成長譚と彼らを取り巻く家族の物語。
これをもって「善き人たち」による予定調和の感動作だと切り捨てる向きもあるかもしれないが、私は時にはこんな映画が(特に大人には)必要だと感じた。
「わが町」で語られる様に、我々大人は世界はただそれだけで驚きと輝きに満ちている事をすっかり忘れてしまう。
だからこそ、子供達が世界を「発見」していくこの映画は、我々大人にも改めて世界を「再発見」する喜びを与えてくれる。