にゃんこむ

ワンダー 君は太陽のにゃんこむのレビュー・感想・評価

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
4.3
障害を持って生まれた少年と、そのまわりの人々の成長を描いた作品。

○オーガスト(オギー)はトリーチャー・コリンズ症候群で、生まれつき顔が歪んでいた。幼い頃から手術を繰り返す日々だったが、それも落ち着き第二の関門へ。学校に行かず母親からの自宅学習を受けていたオーガストは、ついに学校へ通うことになり……。

手術を重ねたとはいえ、痛々しい傷跡が顔の全体に残っているオギー。私も街で見かけたら顔を伏せてしまうと思うくらいです。
オギーは頭が良い子なので、自分がまわりからどう思われるかをわかっています。しかし、わかっているのと傷つかないのは別問題。同級生の心無い言葉が突き刺さります。
けれど、彼の持ち前の魅力で少しずつ友達の輪が広がっていきます。

この映画の一番の魅力は主人公であるオギー以外の人にも目を向けられた作品だということ。
障害を持って生まれたオギーは辛い体験をしている、けれど他の人々はただの理解者や悪役という駒ではなく、彼の周りの人々も、葛藤し悩んでいる人間なんだな~ということがわかります。

オギーと友人の交流に○○が使われていたりして、現代っ子だなぁと思う描写も多く面白かったです。
それにしても、あれだけ回りの人間に焦点を当てているのに、”チャラい”女の子だけは蚊帳の外なのは笑いました。悪い子じゃないんだけれど、悩みが無さそうな感じだからですかね。

これはフィクションであり、現実にはここまで上手くいかない事も多いと思います。
障害を持って生まれつつも、それを上回る能力も持っているという点では『フォレスト・ガンプ』に近い映画だと思いました。
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