けーはち

ワンダー 君は太陽のけーはちのレビュー・感想・評価

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
4.0
顔面に先天性の変形を抱えた少年がはじめて学校に通うお話。障害難病克服テンプレ的感動ポルノかと思いきやその一枚も二枚も上をいくハリウッドは格が違った。よくも悪くも特別扱いされ注意をひきつける「太陽」に見立てた彼の周りの「惑星」たちの群像劇に焦点を移し、最後は誰もが特別で誰もが普通、誰もが称賛されうるべきというキレイごとすぎるがド直球ド真ん中の理想論を恐れない。好き嫌いは別としてアメリカらしい気持ち良い大正義・大正解の物語に落とし込んでいる。『ルーム』のジェイコブ・トレンブレイ君を中心に、彼のへこたれない自尊心と学習意欲を育ててきたインテリでアーティストでもある母親ジュリア・ロバーツと、おバカなことを言いつつフワ~ッとした包容力で皆を見守る2.5枚目の父親オーウェン・ウィルソンというリベラル感あふれる家族構成も笑っちゃうくらい王道、お見事。