るる

ワンダー 君は太陽のるるのネタバレレビュー・内容・結末

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

オギーくん、ぜんぜん醜くないじゃん、デッドプールの素顔にも思ったけど、もっと、遠目から、う、見ていいのか、と戸惑うような見た目じゃなきゃ説得力ないと思った、けど、美容整形を繰り返した結果、というなら、そうか…うーん、

見た目の話なのに、映画としての見やすさを優先していいのか、とか。

辛いときには空想を。チューバッカ、心強かった。

視点を切り替えていく、見せ方がうまかったな…なるほど、こうすれば良かったか、とも思った。

お姉ちゃんが、良い姉すぎて。すごいな。いわゆるきょうだい児の苦悩を長女あるあると重ねて共感を得やすくしたあたり、上手いなと。良い子すぎる女の子に嫉妬してしまう親友を描いたことも、良い子には良い子なりの大変さがある、大人に褒められず、同世代にはやっかまれる、誰かが褒めてやるべき、という示唆になっててとても良かったと思う。天国のおばあちゃん…泣けてしまった

オギーの友達も良い子だった。奨学金…貧困に触れるあたり大事だ。

学校を停学になり、親に連れられて退学することになったいじめっ子、「わかるよ」と声をかける校長、差別を生むのは教育が悪いから、家庭環境が悪いから、という、どうしようもなさ、やりきれなさを感じて、悲しかった。

よく涙ぐみ、よく笑うジュリア・ロバーツ、ジュリア・ロバーツらしくていいね。

あの父は、もう一歩こう、うまいこと描いてほしかった気がするけど。妻と娘が腹割って話すことを、「きっと女同士の話があるんだ」と息子に説明する夫、あんまり信頼できねえなって…どうだろうか。
最近映画の中で、立派であろうとする父、良い大人であろうとする父、を立て続けに見てたこともあって、チョット物足りず。『君の名前で僕を呼んで』『ブリグズビーベア』『おとなの事情』などなど、父から子、大人から子供への良いセリフに溢れていたので。(というメモ)

個人的には、父と娘の会話もしっかり見たかったな。もうあと一歩、描写が欲しかった。

正しさよりも親切を(kindを優しさではなく親切と翻訳したところが嬉しい、良い言葉だ、親切、無償の愛と切実を感じさせる代え難い日本語だと思う)、見た目は変えられないのだから見方を変えるべき、など、名言たっぷり。「なんでも自分の話だと思わないで」という台詞も良かった。

予定調和ではあったけど、見せ方の工夫で見応えあったな。優しい世界。でも、もうあと一歩、心を抉るような映画の方が好みではある。原作小説をじっくり読みたいかも。
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