ぬる

ワンダー 君は太陽のぬるのレビュー・感想・評価

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
4.8

ヴィアが本当に素敵だった。
どうしても複数子供がいると全てにおいて平等という訳には中々行かない。
一般家庭の我が家ですらそうなのだから、特殊な事情を持っているブルマン家の苦労は計り知れない。

それでも前向きで包容力のある父、厳しくもあるが心優しい母、周りとは少し違う弟にも寄り添い見守る姉、そして生まれた時からそんな家族に囲まれ育ってきたオギーはとても賢く強く、しかし年相応の可愛らしさもみせてくれる。
ブルマン家以外にもオギーのクラスメイト達、姉のボーイフレンドや姉弟共通の友人、今は亡き優しい祖母、Wonder君は太陽には素敵な人物がたくさん登場する。

そんな彼らも、悲しんだり怒ったり不満を募らせたり、様々な面をもっているという事が作中で丁寧に描写されていた。

自分がジャックウィルの立場だったら?ヴィアの立場だったら?ミランダの立場だったら?そしてイザベルやオギーの立場だったら?一体どんな行動がとれるだろう。
個性豊かな人物達は年齢性別関係なくそれぞれ人生のヒントをくれる。

ジュリアンが最後「ごめんなさい」といって学校を去るシーンにはやるせない気持ちになった。
確かに10才ならばもう善悪の判断もつくだろう、オギーにした数々の行為も到底許されることではない。しかし生まれた時からあの両親の元で育ち、衣食住は何一つ不自由せずとも正しい愛を教えて貰えなかったジュリアンが不憫でしょうがない。

ジュリア・ロバーツの母親役がとても気に入ったので早くベン・イズ・バックも観たいなぁ。
ぬる

ぬる