めかぽしや

女を修理する男のめかぽしやのレビュー・感想・評価

女を修理する男(2015年製作の映画)
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祝ノーベル平和賞受賞!
ムクウェゲさん。

90年代、ルワンダで起こった悲劇は
終わってなかったんだと知りました。
ルワンダの武装勢力は隣国のコンゴ
(旧ザイール)
に流れ、
そこでも殺戮やレイプを繰り返してました。
そこにコンゴの民兵も乗じて
被害は拡大しました。

心も身体も傷ついた女性たち。
夫は逃げ、家族からは追い出され
住む場所を失った人もいます。
彼女たちが悪いのではないのに。
自罰的になる女性たちに
外科手術と心のケアもする
ムクウェゲ医師。
そしてレイプが紛争の兵器となっている事を国際社会に投げかけます。
それによってムクウェゲさんや
スタッフをよく思ってない勢力から
殺人予告や実際に殺されかけた事もあり
フランスに一度亡命をしますが
コンゴの女性たちはムクウェゲ医師に
帰国してもらいたい、そのための渡航費を
稼いで渡すという心からの願い。
ムクウェゲ医師の帰国した時の拍手喝采が何よりも嬉しかったようです。

今回、何よりも重くのしかかったのは
2歳、4歳、時には最後数ヶ月の赤ん坊まで
レイプの被害にあっている事。
呪術的な理由からで
そのためのに被害にあった少女は
女性になれないほどの傷を負ってしまいます。
何てバカバカしい理由。
痛ましい真実。

全体を通して観て
コンゴの女性は変えようとする
強い意志を持つ人が多く心強いな
と思いました。
そしてムクウェゲさんは男性にも
啓発します。
団結してレイプの暴力を無くそう
と。

何故、レイプが横行するのか
犯人が野放しになるのか。
なかなか犯人を見つけるのは難しいようですが、見つかっても上層部の人間なら
そもそもの裁判すら行われない、
軽く思われている犯罪なのです。

そこから変えていく事。
そして犯罪の原因の根底にある
コンゴ資源、レアメタルの利権をめぐった
紛争をスマホやPCを使う私たちも知らなければならない事だと思います。
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