鰯

未知との遭遇 特別編の鰯のレビュー・感想・評価

未知との遭遇 特別編(1980年製作の映画)
3.9
壮大なピノキオのお話

現代(1977)、メキシコの砂漠でWWⅡの最中に消息を絶ったアメリカ軍飛行隊の機体が隊員不在ながら発見される。発見者によると、「歌を歌う」とのこと。一方アラバマでは大停電が起こる中、謎の光を放つ飛行物体が目撃される。

映画館で特別上映があったので観てきました。そして、映画館で観て正解!!
なんといっても音楽がすごい!!ジョンウィリアムズ様やっぱり素晴らしい。中盤までは、不安と好奇心の入り混じった感情が、終盤は新たなものと遭遇した純朴な感動が表現されているように思いました。また、未知の彼らとの交信に用いられる5音を繰り返し用いられているのも印象的。そして「星に願いを」のメロディが奏でられた瞬間グッと来ました

お話は正直なところ途中まで割としんどかったです。特に主人公のロイが取る行動や家族との関係がなかなか受け入れられず苦しかったです。シャワールームでロイの子どもが「泣き虫!泣き虫!」と言い放つ場面は特に辛かった

ただそれでも終盤の交信が最高でしたので満足。UFOや彼らの造形、そして先述の音楽とが相まって多幸感に包まれました

最後まで謎は解決されていませんが、SFとしては考える余地が残されるくらいが良いのかなとも思いました
鰯