サーフ

ディヴァインのサーフのレビュー・感想・評価

ディヴァイン(2016年製作の映画)
2.2
パリにあるスラム街に暮らす少女が主人公の今作。犯罪がすぐそばにあるような世界でなんとか現状から這い上がろうとする主人公。
彼女が選んだ手段が結局「麻薬取引」という犯罪で、もうそれしか手段が残されていないという状況のやるせなさが半端ない。

犯罪に関わる以外の彼女がイケメンとちょっとした恋仲になったり、親友とふざけあっていたり等身大の女の子って感じでそのギャップが切なくなる。ただ男性と恋したり友達とふざけあうのになんで犯罪に加担しなければならないのかという思い。彼女たちがどうにもならないような貧困であり、移民であり環境といった問題が重たくのしかかってくる。

ただまあ、結末に関しては「自業自得」って感じが強い。スラムに暮らす自分たちに対して蔑ろにしている国への鬱憤とかも感じ取れるけれど、やっぱり感情移入はし辛いかなー…。

主人公を演じたウラヤ・アマムラの演技はとっても良い。荒んだクソガキらしさもあればドレスアップした姿は別人みたい。そしてラストの演技は真に迫るものがあった。

ジャケットはオープンカーに乗って楽しそうにしてるシーンだけれどかなーり重たい映画。
サーフ

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