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ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期のmazdaのレビュー・感想・評価

3.6
40のおばちゃんになったブリジットちゃんがこの歳にしてついに妊娠!ブリジットシリーズの最終章。
ダメな私の最後のモテ期っていうより、ダメな私のビッチおさめって感じ。昔の彼と新しく出逢った彼。どちらとも交際はしてないけども、どちらとも関係をもった結果父親がわからないという大問題。前回も思ったけど、これが日本だったら間違いなく、絶対巻き込まれたくないようなシビアな重たい話になるはずのところがブリジットシリーズはなにをやってもネタにしかならない。これは洋画だから許されるんでしょう。
前2作に比べてコメディ要素が意外にも少なめだったけど、このシリーズに相応しいラストだったと思う。もちろん誰もが最初から簡単に想像出来てしまうようなそのままの結末だったけど、3作品通しておバカなブリジットちゃんを応援してきた彼女のファンにとっては待ち望んでいた結果。仕事も恋愛も毎日のように散々な大事故を起こしてきた手のかかる彼女の結婚式は、それはもう親のようなきもちで、彼女が幸せになることが純粋に嬉しくて何故かウルウルしていた。なんだこれ、ただのいい話かよ。

ストーリーの展開は海外版『ヒロイン失格』。ブリジットもヒロインってキャラじゃないしね。他にもたくさん出逢いがあったでしょうよ、というような真逆のタイプのスーパー良い男2人が、彼女にぞっこん。そしていつだってわかりやすく優しいキラキラ系男子は報われないんだよね。わかりにくい男というのが映画やドラマの世界では何故かモテる。あくまでこの世界の中の話。だって新彼のジャックは、お金持ちなのに仕事漬けにはならない、キラキラスマイルと寄り添うような優しさをもつ彼、顔は好みとしても、どう考えたってこんな完璧な条件をもった人いないでしょうというくらいのいい男設定、ちっとも欠点が見つかりません。

ずばり昔の恋を忘れない女の人なんていないでしょう!これは世界共通。恐ろしいほどに細かいことまで実は覚えているってのが女で、あれ実は忘れることできてないかもしれない・・・っていう感覚的に意外と覚えてるのが男だと思う。コリンファース演じる元彼マークはまさにこのイメージの男でしょう。
とはいえマークもただのいい男です。むっつりと見せかけて心の中は彼女によって大荒れ。妊娠の報告を受けた時でさえ、彼は鉄仮面だったけど、生きてて1番嬉しいというストレートな言葉には喜びがあふれているのがわかる。仕事の電話がかかってきて気にする彼女のために、ケイタイを外に投げ捨てたり、できる男のすることじゃありませんからね。世の依存系女子よ、こんなことするイケメン現実にはいません。ブリジットジョーンズみたいな映画があるからドラマ見過ぎの、シンデレラコンプレックスとか青い鳥症候群とかが増えちゃうんです。ラブストーリーはいつだってファンタジーだと思った方がいい。。。

ひっかかったのは、日記が電子化していてちょっと悲しくなった。インスタグラムもやらないんだから日記もノートでいいのでは?まあタイトルになってるくせにちっとも日記がいかされないので気にするとこではないんだろうけど。
あと元元彼のダニエルにも最終章だからちゃんとした形で登場して祝福してほしかったなあと。新三大イケメン彼氏が並んでるの見たかったなあ。とはいえ今作でも1番かっこよかったのは私的にはおとんだったけどな。いい歳して「父親がわからないなんてよくあることだよ」と優しく励ます。いや、全然よくないから。恋愛トークできなそうなハゲぽちゃのおっさんが、ナチュラルにぶっこんでくるから、ほんと好き。ただの可愛いやつかよ。

映画的には中の中みたいなレベルだけど、それでも3作まとめて楽しくて、あきらかに今回で終わりだけどもまた次が見たくなってしまうなあ。ラブもコメもあまり手を出さないジャンルだけど、そんな私でも満足できるシリーズだった。
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