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ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦のharuのレビュー・感想・評価

4.0
訓練通りにやればいい。

1941年ヨゼフ・ガブチークとヤン・クビシュは、チェコ亡命政府からハイドリヒの暗殺命令を受け、秘密裏にプラハへ潜入。しかしナチスの報復を恐れ、チェコのレジスタンスは作戦に反対。一方ヤンはプラハ滞在中にマリーと出会い、死にたくないと願うようになっていた。

ナチスの高官ハイドリヒを暗殺したエンスラポイド作戦についての作品。この作戦に選ばれたのが独身男性だったのは、生還の見込みがほとんどなかったから。(実際暗殺者たちは全員死亡)作戦は一応成功したものの、ナチスは報復としてチェコ市民5000人を殺害したそうです。ハイドリヒの命は、チェコ市民5000人分に値するってことですか…改めてナチスの恐ろしさを感じました。
女性陣は恐らくフィクションかと思われますが、他は実話なようです。そこでまず驚きなのが、こんな大きな作戦を任される二人が、失礼ながら大変素人くさいところ。ヤンは現場が初めて?なのか、慣れてない感がすごいし、最初は頼れそうだったヨゼフも、本番で痛恨のミス。戦時中に人を殺すのはプロの暗殺者だけではなかった。誰もが、国のために命を懸けた。
彼らが命懸けで決行した作戦で、多くの犠牲者が出たことを知った時に苦悩する姿が何とも言えない。そんなヤンに喝を入れるオパルカは、理想のリーダーです。そして覚悟を決めたヤンが、かつてヨゼフがしてくれたように、仲間を励ますシーンは最高でした。
とりあえずキリアン・マーフィのベストだと思います!
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