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ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦のmakiのレビュー・感想・評価

3.8
静かに恐怖を感じさせる戦争映画。アタが演奏するバッハのシャコンヌによって、強烈に物悲しい気持ちにさせられた。

劇中に出てくるシェイクスピアからの引用、そして映画の最後に水に浮かぶ本(ジュリアス・シーザー)が映るのが印象的。
独裁者を倒しても、立ち向かった人々もまた命を落とし、報復されるという悲劇は、まさにそのもの。

この作戦は、結果として何が正解だったかはよく分からない。
けれども、こんな悲劇を二度と繰り返したくないと感じさせてくれる映画だった。

同じ日に、たまたまイミテーションゲームを観て、
同じ第2次世界大戦でも、全然違う側面が見えてくる。
前線で戦うものと、銃後で全体を観るもの。
進み行く戦争の中で、そのどちらもが必要なのはよく分かる。
けれども、やるせない気持ちになる。
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