ブルトン

ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦のブルトンのレビュー・感想・評価

4.0
キリアン・マーフィ目当てで観たが、存外、当時のチェコスロバキアの情勢を詳細に知る事が出来たのは収穫だ。

第二次世界大戦に於いて、チェコがどういう立ち位置にいて、どういう運命を辿ったのか、今までほぼ無知であった。

ハイドリヒを暗殺は出来ても、報復として五千人というチェコ人が犠牲となったという史実に、改めてナチスの狂気に戦慄した。

従来の戦争映画のような爆撃や銃撃戦がメインの内容なら、悲惨さは伝わりはするが、ありきたりな感じもする。

だがこの作品で一番恐怖したのは、激しいアクションよりも拷問シーンである。

匿った家の者たちに行った拷問の凄惨さ、残虐さは観るに耐えない。

あのシーンから監督の、この映画にかける真剣さが伝わってきた。

これが現実に起きたことなのだと、鑑賞者は突き付けられ、戦争を知らない世代の私の思考回路はぐちゃぐちゃにされる。

そういった意味では戦争の悲惨さや歴史の勉強にはうってつけの映画であることは間違いないが、観るならそれ相応の覚悟が要る作品だ。

そして余談だが、ディケンズの子孫が出演していたのには驚きだ。