久しぶりにとんでもなく手に汗握る映画を見てしまいました。
実際にあったナチスのナンバー3にあたる高官ハイドリヒの暗殺作戦。それに携わった若者たちの壮絶な物語。
最初から最後まで、重く強烈な緊張感が持続し続けていて、見終わった後の疲労感が尋常じゃなかった。
暗殺を決行する。それはすなわちナチスを敵に回す事。報復として自らと家族も命を狙われるという事。そしてチェコの国自体も危険に晒す事になる。
暗殺作戦をいざ決行しようとするも、仮に成功しても問題はその後。その事実が重くのしかかる登場人物たちの恐怖感が強く伝わってきます。見ているこっちにも手の震えが連鎖するほど。
それでも決死の思いで命懸けの作戦に挑む主人公たちを演じたキリアン・マーフィ、ジェイミー・ドーナンをはじめとする俳優陣の演技が皆素晴らしかった。
作戦開始からラストまでの後半1時間は、片時も目が離せないほどリアルで緊迫感あふれるシーンの連続。
銃撃戦に爆発、凄惨な拷問現場など圧倒的な場面ばかりで、これが実話という事実に驚きと恐ろしさを感じます。
邦題が酷いせいで、B級臭さしか感じられないのが残念すぎる。全ての作品を見た訳ではありませんが、ここ最近の第二次世界大戦をテーマにした作品ではトップクラスの完成度でしょう。