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ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦のmayaのレビュー・感想・評価

3.0
邦題考えろよ、と思うのは、本作の主題が「暗殺」ではなく、「暗殺後」だから。
「世界悪・ナチの野獣ハイドリヒ」を殺すまではアメコミヒーローものと同じだが、本作があくまでノンフィクションなのは、その後の顛末を残酷にも丁寧にえがいているからで、そこがこの作品のキモだと思う。
結局この暗殺が良かったのか悪かったのか。暗殺ミッション系にはつきまとう疑問だけど、一人の人間を殺して果たしてなにか変わったのか、代償ウン千人のチェコ人の方々の命は果たしてそれに見合ったのか。自決する準備があった人はいいが、拷問死した彼は?
物事は現実では決して単純な勧善懲悪にはならない。一つ弾を打ち込めば、連動してすべてが動き、その方向は2つではない。秤にかけられないものを、それでもやはり測らずにはいられず、やりきれなさを覚える。