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RAW〜少女のめざめ〜のmsyのレビュー・感想・評価

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)
4.0
主人公のジュスティーヌ、大学生にしては
幼いなって思ってたら16歳で、
飛び級して大学生になった子なんですね。

家ではベジタリアンのお母さんに守られて
車の後部座席に犬と一緒に座る姿は
まだ幼さを感じさせ
見るからに大事に育てられた女の子が

入学後に洗礼を受けて
神童という彼女のアイデンティティが
揺らぐ一方の毎日に
こちらもヒリ付くような気持ちになった。

なーんて思ったのは束の間であった。

ベッドにいるジュスティーヌを
お布団の中から撮るという
ロリータを愛でるショットが満載ですが、
ただしそのお布団の中で
彼女は悪夢に怯えて震えていたり
蕁麻疹できてかきむしっていたり
生活感ある生々しさ。
そしてそんなロリータが目覚めたのは
性でなくて食しかも◯肉。
性も一応アレでしたけど上回る食。

ポスターにもなってるこのジュスティーヌ、
眉間のシワがくっきりと深く
ただひたすら「美味しそう…
美味しそう…美味しそう…美味しそう…」
思い詰めて鼻血がツー。

あれをペロッといって
ドーーーン!と雷に打たれた目覚めの瞬間
音楽めっちゃカッコよかったんですが
その後ろに悪魔の高笑いも私には
聞こえました。
良きかな!タブーを恐れるな!
恐れるどころかはじめから
アクセル全開でしたけどね。
真面目に見てるこっちも
高笑い浴びた気分ですよね。

気のせいかもしれないんですが
はじめ年相応にちょっとニキビあったり
荒れていたジュスティーヌのお肌が
だんだん綺麗になっていったようですし。

オチに至ってはもはや大喜利で
メタファーとかが吹っ飛んで
一気にこの作品に親近感が湧いてしまって。

で、なんていうかもう
がんばってください。としか言いようが
ないのでした。
もしかしたら、めでたしめでたし、なのかな?
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