このレビューはネタバレを含みます
少女から大人の女へと変わっていく事の恐怖や気持ち悪さを、ホラー映画として表現したのが画期的。
男性的には共感し難い部分もありますが、肉体面にトランスフォームが起こる女性からしたら、そういった戸惑いはあるのかもしれません。
主人公が姉の指を食べてしまうシーンは、確かに直視に耐えないものがありましたね。
よりによって、最も人間的な部位である指を食べるというのが…失神者が続出したというのも頷けます。
最初に見た時は、話に圧倒されてしまったんですが、繰り返し見ると、家族の愛が感じられる場面が多分にあって、意外と暖かい映画だったんだなと気付かされました。
結末がちょっと放りっぱなしで、主人公の食肉欲求との折り合いの付け方が描かれていないのは不満な部分ではあります。
でも、そういう野生的な欲望を理性で解決する事こそが、本当の意味で「大人になる」という事なのかもしれませんね。