KenzOasis

RAW〜少女のめざめ〜のKenzOasisのレビュー・感想・評価

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)
3.0
「どうして拒まなかったの」

厳格なベジタリアンの獣医一家に育った女の子が姉と同じ獣医学部の大学へ。動物の血を浴びせられる洗礼式を経て、夜な夜な開かれる狂ったパーティー、動物の血肉と顔を突き合わせる毎日で少女が"目覚める"。

久々のフランス映画。ホラーを通り越してもはやコントだったけど狂った描写と演技にゾッとした。後半にかけて恐怖のコント感が増していく。主演のギャランス・マリリアーの演技の狂い咲き方が見事だった。

肉欲という言葉は普通は性的な意味だが、彼女にとってはそれは同じなんだろう。狂ったパーティーも、彼女にとっては狩りや闘いの前に踊る民族のそれと近いような、スイッチのひとつだったのかな。あの光景は彼女にしてみれば、まさしく血湧き肉躍るものだったのだ。

とりあえずこんな狂った大学には絶対にいきたくない。
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