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女性たち/女たちのKのレビュー・感想・評価

女性たち/女たち(1939年製作の映画)
5.0
ジョージ・キューカーの映画はどれも大好きで、泣いたり、笑ったり、酔いしれたりするんだけど、おいおいッ、もうこれ以上はやめろーいって止めたくなるような「容赦のなさ」がある。「容赦のなさ」といえばニコラス・レイ、とりわけ『大砂塵』のニコラス・レイで、ニコラス・レイはこの「容赦のなさ」をかなりの覚悟をもってやっている感じがあるけれど、ジョージ・キューカーの場合はこれを華麗に流暢にドタバタに紛れ込ませてあっけらかんとやってしまう。じつに怖ろしい映画作家です。キャサリン・ヘップバーンと組んでいるときだけは、なぜかあの「容赦のなさ」が顔を出さないんだけど、キャサリン・ヘップバーンのいない『女たち』はとんでもねえです。懐刃が鋭すぎです。
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