ロメールの『友だちの恋人』と同じ日にこれを観ることになるとは、、
まさに「理屈では言い表せない」がこちらは悲しく描かれていた。
ひたすらに男がしょーもなく、でも断ち切ることもできない女。結果だけ見る…
成瀬の中でも異色な作風で特に起こる事件や出来事が多く、劇中の期間も長い、だけに超大作と言える。
結果わかっている。しかし運命の中で奔走し、もがき苦しむ女を描くメロドラマの教科書。
映画は観客に女…
成瀬巳喜男監督、『乱れ雲』に続いて雲シリーズです。
林芙美子の原作なんですね。
『浮雲』の方が成瀬巳喜男監督の代表作と師匠に教えてもらったのですが、内容がドロドロして湿っぽいので、私は『乱れ雲』の方…
女性映画の名手と呼ばれる成瀬巳喜男監督の代表作。
原作は、「めし」「稲妻」「妻」「晩菊」に続き映林芙美子の同名小説。
脚本は水木洋子。
1943年、ゆき子(高峰秀子)は、タイピストとして当時日本が…
あんなどうしようもない男に本気になったら負けだから、もっと軽い気持ちで向き合えたら楽しい人生だった。と、口ではいくらでも言えるけど、当事者になってしまったらそんな風にはいかないよね。奥さんがいなくな…
>>続きを読むこんなにもドロドロ、ジメジメした話だとは思わなかった。当時ではかなりの野心作だったのだろう。倫理的には無茶苦茶だけど、この退廃的な感じがいいのかな。
男と女がどうしようもなく、関係を続けていくのが凄…
原作既読済み。うーん、文芸大作感。めまぐるしく変化していく戦後の日本を生きる女と男。戦時中、ダラットでの輝かしい日々の思い出から逃れられない。時代にしがみついて生きるゆき子。割り切れない男富岡。岡田…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
「一人で死にます」→(だいたい10秒)→「わたし死ぬのやめます」って……ここかな?小津ができなさそうなところって。なんといっても森雅之の、本人の似絵でもあるかのようなカスっぷりが凄いんだけど、これが…
>>続きを読むいつも冬。森雅之は終戦直後代々木上原に居住。高峰三枝子は鷺宮。男の暴力。被差別者としての女性。雨。高峰三枝子はお金がある時だけ元気そう。パンパン時代の高峰三枝子の部屋での照明。伊香保の階段。森雅之と…
>>続きを読む改めて、確かになかなか長い。
とはいえこのドロドロとしてダラダラとした冗長さが人間の人生のどうしようもなさなのだろう。
富岡が口にするように二人の仲は明らかに伊香保で尽きている。
にも関わらず離れ…