takanoひねもすのたり

変態だのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

変態だ(2015年製作の映画)
2.6
うなる複数個のローターをメリケンサックのごとく指に挟み、投げるバイブは木に刺さり、バラ鞭はしなり……まさかの雪山で熊相手に大活躍のSMグッズ……アホや……。

結婚して子供もいる売れないロックシンガーの男、実は妻に隠しているマゾという性癖があり薫子という女王にかしずく生活…ある日のスキー場への出張ライブで、妻と薫子がニアミスしそうになり大慌て…というコメディエロドラマ。

昔、セルフ亀甲縛りアイドルっていたよなあ…と、雪山で哀愁の背中を見せつつ、自縛の準備を始める男を見ていてぼんやり思い出し。

確かに雪山に亀甲縛りでレザーパンツ一丁の半裸男が現れたら「変態」だろうけど、それは公然猥褻罪に抵触する意味の変態で、通常、SMの館でやってるプレイなら変態ではなかろう…。

妻もいるのに…という側面からなら、倫理的、モラル的に「愛人がいるのがあかん」という論点になるけれど「妻がSMプレイを応じてくれない、自分がドMだということを受け入れてくれない」訳ではなさそうで(ラブラブっぽいもの)結局は男の優柔不断さとカムアウトする勇気とかその辺の覚悟な気がする。

男って情けないし臆病だしでも性癖の欲求は求めちゃうもんなんだよ…というのが言外のテーマなら、甘えんなよだし、変態も受け入れてくれというなら、犯罪じゃない限り好きにしろとしか言えない。

宮藤勘九郎や桜井秀俊がちょい役で出てた。