らんらん

もずのらんらんのレビュー・感想・評価

もず(1961年製作の映画)
4.0
十数年ぶりに再会した淡島千景と有馬稲子の母娘であるが、仕事とはいえ飲み屋の女中、女を見せる母の姿に幻滅して飛び出してしまう有馬
そんな娘を思い飲み屋を辞め、馴染み客の永井智雄とも縁を切る淡島
そしてようやく一緒に暮らせることになったのだが些細なことでいさかいの絶えない2人、そしてかねてから体調の悪かった淡島がついに倒れる、、、

母娘の愛憎みたいなお話かなと
ほんとは2人とも思い合っているんだけど、素直になれないみたいな
終わってみるといいお話だけどちょっと強引さも感じるかも
死んだらいい人じゃないけど、それまでの淡島千景のヒステリー、何をやっても何を言っても気に入らないみたいな言いがかり、そんなこと言ってないのに、本意とは違うのに何でも自分の都合のいい方にとらえちゃうみたいな、あの姿はかなりきっつい

有馬稲子ほんと大変だなーって同情しちゃうもん、確かに劇中言われるようにネコちゃんも気が強くてその態度とか言い返しちゃったりするから余計に炎上しちゃうんだろうけど、あれは我慢できないレベルだもん

最後らへんはかなりシリアスなストーリー展開を見せるけど、序盤中盤あたりは笑えるシーンも多い映画です
乙葉信子のおちゃらけとか、高橋とよのふてぶてしさ、その他清川虹子や桜むつ子とかおばちゃん達がすっごくいい味出していた映画
この雰囲気でずっと見たかったかもってくらい中盤あたりまでは楽しかった

そして山田五十鈴の迫力と貫禄、すっげー怖かったw さすがベルさん出番少ないながら印象に残ります
その他の出演者ではネコちゃんにガッつきまくって引かれる川津祐介、有馬の職場の上司で佐藤慶(なんかキモいw)、日高澄子、幸薄そうな同僚で岩崎加根子が登場して来ます

神保町シアター「水木洋子と女性脚本家の世界」特集にての鑑賞
原作とか脚本とかはあまり興味ないんですが(ついでに言えば監督なんかもそこまでこだわらない)
淡島千景と有馬稲子が見たくて行ってきました
久しぶりに映画館で見て来たせいかちょっと評価マシになっちゃいますね、やっぱ集中して見れるからかしら
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