Tラモーン

バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3のTラモーンのレビュー・感想・評価

5.0
先週のパート2に引き続き息子と吹き替えで鑑賞です。
事前に「今度のは機関車が出てくるよ」と教えてあったので電車・機関車好きの彼はかなり楽しみにしてたようです🚂

でもこのパート3の見どころはアクションやSF以上に、人間とはどうあるべきかという前向きなメッセージなのかなと思う。


前作のラストで1985年にマーティを送り返した1955年のドクの元に再びマーティが舞い戻ってくるところからスタート!
ドクの家で眠りこけるマーティ、ドク、コペルニクスの2人と1匹がめちゃくちゃ可愛い笑。暖炉で2人の靴下乾かしてるとこめちゃくちゃ好き🧦🔥
目が覚めてタイムトラベル実験の結果をテープレコーダーに吹き込むドクめちゃくちゃ嬉しそうなんだよなぁ。戻ってきたマーティが幻覚じゃないと知ったあの顔芸はさすがクリストファー・ロイド。一旦部屋に閉じこもってマーティの説得に耳を貸す流れは完全に1作目と同じ。

「今度はぼくがドクを助ける番だ」

今作も相変わらず小ネタが最高。
「やっぱりメイドインジャパンだ」
「日本製は最高だぜ?」
「クリント・イーストウッドはこんなの着てなかったよ??」
最初のタイムトラベルは若干オフロード仕様でタイヤがデカくなってるデロリアンも見どころだったりするよね!

1885年の西部開拓時代に行ってからも、マーティのNIKEのスニーカーに、ムーンウォークにフリスビーパイ。お祭りで演奏してんのはZZ TOP!「俺に言ったのか?」は絶対『タクシードライバー』だし、ドクの酒場の未来講釈も最高。決闘シーンのオマージュ元をパート2でビフが観てたってのも捻りの効いた上手すぎる伏線だ。


それでも本作の1番の魅力はドクの恋物語。
命を助けたことから恋に落ちてしまったドクとクララ。科学者として理性的であろうとする一方で、心の声に従ってクララと一緒になりたいと葛藤するドク。
「自分が正しいと思う生き方をしたい」
一度は彼女に別れを告げたものの、やはり彼女なしでは生きられないとドクの選択が泣かせる。

猛スピードで140キロに迫る機関車。
デロリアンに乗り込むことを諦め、クララを抱きしめホバーボードで飛び去るドク。見送るマーティの顔がなんとも切ない。

そんなメインのドクのドラマの裏で描かれるのは【未来は自分で切り拓くものだ!】というこの作品最大のメッセージ。
短気が故にビュフォード・タネンの決闘を買ってしまったマーティ。パート2で「チキン?」と言われ、グリフの喧嘩を買い、ニードルスからの誘いにも乗ってしまったマーティ。墓石に刻まれた自分の名前という未来を変えるために、彼は自分の欠点を見つめ直す。そしてマーティが未来のことを考えるチャンスをくれたのが、1885年で最初にマーティを助けてくれたシェーマスだ。その結果1985年に戻りニードルスとの公道レースで起こすはずだった事故を回避し、ジェニファーの持ち帰ったFAXの文字が消える。

そしてタイムマシンに改造した機関車で1985年に戻ってきたドクの言葉が全てだ。
「君たちの未来はまだなにも決まっていない!2人で頑張って未来をつくっていくんだ!」
この言葉で号泣するようになったのはいつからだろうか。ドクだって愛するクララのため、タイムパラドックスとか時空連動帯とかめんどくさいことは忘れて、彼女と未来をつくっていくことに決めたのだ。

ドクがマーティにプレゼントする時計台での記念写真。どんなに時代が離れていようと2人はずっと親友だ。こんなカッコイイTHE ENDは他にないよ。

「キカンシャトンデルヨー!」と喜ぶ息子を膝の上に乗せてめちゃくちゃ泣いてしまった。こいつもこれから先、いろんな人と出会い未来をつくっていくんだな。いつまでかはわかんないけど、父ちゃんも付き合えるとこまで付き合うよ。
「マダミタイ〜!」って言ってくれてたから、これからも一緒に何度も観るんだろうな。大きくなってから彼がこの作品から何を感じてくれるか、とても楽しみです。
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