アタフ

シュガー・ラッシュ:オンラインのアタフのレビュー・感想・評価

4.4
文句なしに面白い!!!!!『シュガーラッシュ』一作目から、ギャグの数も、ネタの数も大幅にパワーアップしております!!

ハンドル故障によって廃棄処分の危機に晒されるシュガーラッシュ、ラルフとヴァネロペはネットで取引されているハンドルを求めてインターネット世界に入り込む!!

舞台はインターネットの世界ですが、この映画ではインターネットの世界を魅力的にかつ分かりやすく"可視化"されており、まさにネットの中を渡り歩く感覚が味わえます!!特にインターネットをよく使う人であれば「こういう場面あるよね~(笑)」とこの世界をとても身近に感じることができると思う。この感じは『Search/サーチ』でもある感覚でしたね、普段ネットを使っていて経験している些細なことを映画でやられると、急に映画が身近に感じられます。

それにしても、「検索バーの検索予想」や「しつこいポップアップ広告」などのネットあるあるを、本当に上手く表現しているなと感心してしまいました。

そして、前作で最高にかっこよく表現されていたヴァネロペのレースシーンも、今作ではさらにパワーアップ!!

個人的にヴァネロペが一番輝くのはレースシーンだと思う。ヴァネロペのちっちゃい体でハンドルとギアを巧みに操り、高速でステージを駆け抜けるシーンは最高だ!!見ているだけで気持ちがいい!!さらにレースをしながら軽口をたたくヴァネロペはもはや魅力の塊である!!

私としてはヴァネロペのレースシーンだけで100点なんですが、ほかのシーンも素晴らしい所だらけなので、評価は鰻登りですよ!!なんで私の付けた点数は当てにしないほうがイイよ!!

この作品はディズニーアニメということもあり、吹替で上映されている映画館も多いと思いますが、私としてはヴァネロペの声は元のままがいいんですよね。
吹替の声ももちろん可愛いとは思うのですが、元のサラ・シルバーマンのしゃがれた声がヴァネロペという皮肉めいた発言をするキャラクターと凄くマッチしていて個人的に大好きなんです。吹替の声はちょっと正統派すぎて、私の印象とは違うんだよな。

かと言って字幕がオススメというわけではなく、画面の情報量が膨大なので、字幕を追っている暇がないという問題もあります。その点では吹替のほうがオススメかもしれません。まあどちらで見ようとも素晴らしい映画なのは変わりませんが。


↓↓以下多少のネタバレあり↓↓


舞台を広大なインターネットの世界に移そうが、話の焦点となるのはラルフとヴァネロペの関係性だ。
ただハンドルを求めてゲットするだけの話で終わらないのが、最近のディズニー映画の凄いところ。『ズートピア』を作った監督だけあって、どのようにして生きるべきか?親友との関係はどうあるべきか?という深いところに話を持って行くのが流石である。今までのディズニー映画だったら、最終的にはシュガーラッシュが一番という結論で、ヴァネロペが帰ってくる展開になっていた気がします、でも今作では旅立つことをしっかりと肯定し、それを見送る人(ラルフ)の"決断"をクライマックスに持ってくることで、この映画をただの娯楽作以上の物に押し上げていると感じた。

また、そのキングコングをオマージュしたクライマックスが素晴らしく、ラルフのヴァネロペへの執着心とキングコングの美女への執着心をシンクロさせる、上手い演出だなと思いました。

また、ヴァネロペの心情を歌ったディズニープリンセスパロディのミュージカルシーンは今作屈指の名シーンだと思うので、ブルーレイ買って100回ぐらい見たいと思う!!!!!






映画が始まる前に『トイストーリー4』の予告編があったんですが、その予告編に使われている曲が『ヘレディタリー/継承』のエンディングで流れていた曲(青春の光と影)だったんで、背筋が凍る思いをしました。
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