前作よりももっとワンサカなお祭り映画。インターネットが舞台で、ゲームのみならずネットに関わる様々ものも出てくる。ゲーム×ネット×映画の大掛かりなクロスメディア作品で、その点で言えば「レディプレ」を超える。いくら著作権料を払ったのだろうか…まぁスピルバーグのタイアップ戦略みたいな手法をとって安く済ませたのだろうか…
ディズニー映画・ディズニーブランド(マーベル・スターウォーズ・ピクサー)・ネット好きのためのファンサービス映画といっても過言ではない。
前作の黒幕がいたストーリーではなく、ヴァネロペとラルフの友情を軸にしたストーリーで、とにかくストーリーを簡略化していて、ラストのカタルシスは前作ほど無い。その代わりに、とにかくネットの世界を冒険しまくる。
初っ端、IMDbが2度も出てきて、Fandango(ロッテントマトの運営会社)が出てくる。完全に媚び売り。
そのあとはGoogleやらツイッターやらインスタやらQQやらebayやらYoutubeやら…と知ってるサービスばかり出てくる。ネットばかりやってる身としては、とにかく見てるだけで興奮する。サービスのロゴがただ出てくるだけで興奮するのはなぜだろうか…
また、ディズニープリンセスたちのメタ発言が半端なく面白い。
一つ目は、「プリンセスは守られる存在なんていう考えはバカ!」。最初は王様がいてこそのプリンセスであったが、「ポカホンタス」あたりから守られるプリンセス像を脱却してきて、「モアナ」など、男性はヒロインで、もはや戦うプリンセスは当たり前になったディズニー。まさか言語化して過去作品を自虐するとは思わなんだ。
二つ目は、ディズニープリンセスあるあるをズラズラと言いまくる。「なんで急に歌うの!?」、「アンタ、自分の歌は無いの?」あのディズニー特有の急に歌う奴をネタにしてしまうとは。そして、ヴァネロペ本人が本当に歌い始めて笑ってしまった。ホールニューワールドって…しかもララランドのパロディかよ!
三つ目は、(メリダを見て)「あいつ他のスタジオの奴だから、ちょっとおかしいのよ」。メリダだけ唯一ピクサースタジオのプリンセスなのをバカにするような言い方。おいおいそれアリかよ!?
と、今回のディズニーは子どもの夢を壊すな!と言わんばかりのやりたい放題なのがお分かりであろう。ディズニーで育った大人に向けて笑わせにきてるような内容で面白すぎた。
最後のシーンはアベンジャーズみたいで最高に興奮する。もうファンサービスしまくりの映画。
ネットの怖さ・良さは一応描かれているが、そんなの薄味でどうでもよくなる。内容はあってないようなものだが、とにかくやりたい放題だから見に行け!!
余談、菜々緒が今まで見た吹き替えの映画の中でも一番にキャラと合ってた。しかも上手。
追記、今作はターボを肯定しているのではとあるが、あれはリトワークさんのゲーセン内だけで禁忌と伝えられていただけであって、他の世界でターボの行為の認識はどうなのだろうか?ターボは邪魔することなのであって、ゲーム内の人たちが邪魔ではないという認識であればターボではないということなのだろうか?