takanoひねもすのたり

こどもつかいのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

こどもつかい(2017年製作の映画)
2.5
ハーメルンの笛吹き男モチーフのダークファンタジー?ジュブナイルホラー?

連続不審死事件と都市伝説"トミーの呪い"
に、児童虐待というテーマを絡ませてきているのだけど、途中で軸がブレたせいで虐待を受けた子供が怖い大人から逃げる装置である黒マントの男が、子供が大人から裏切られたと思っただけで報復してくれる装置にすり代わってた。

清水崇監督だし映像の雰囲気もキャストも無難にダークに作っているけれど、滝沢秀明演じる黒マントの男だけがすんごい浮いてる。
この人こんなに演技下手くそだったっけ?
って大昔に観てたドラマ木曜の怪談を思い返してみるけど下手だった印象は無く…。
タッキーとしてキャラ確立してしまうと、逆にこういう奇抜な役をやるには合わないんだろうなと思う、残念なことに。
木村拓哉が何を演じてもキムタクなように。

呪怨メイクの子供達は健闘。

リングと同じでかけられた呪いにタイムリミットがあるので、あちこち枝葉が無くすっきりしたストーリーラインは○だと思った。

黒マント男がピエロなのかクラウンなのかはっきりしなくて、ずっと顔をガン見してました 笑

サーカスの壁絵にヘンリー・ダーガー風な絵が使われてた点が気になった。
彼は極度のコミュ障でロリコンだったけど、あの腹話術師のように犯罪になるような変態行為はしてない。
子供達と遊ぶ変態部屋のイメージであの絵を持ってきていたのだとしたら、ちょっとなあ。
何故あのシーンであの絵を背景に入れたのか(だってサーカス的な絵じゃないし)勘ぐってしまう。

レイティングの関係で全年齢向けで作って失敗してる例なような…テーマは悪くないんだけれどなあ…いろいろと残念な作品でした。