まっつぁんこ

ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK‐The Touring Yearsのまっつぁんこのレビュー・感想・評価

4.5
この映画はアンテナの外だった。
なぜか?
昔のビートルズの映画の再上映と勘違い。
ロン・ハワードによるドキュメンタリーとは知らなかった。

で、このドキュメンタリーであるが60年代初頭のビートルズを活写して秀逸。
ところどころにはさまれる証言も実に興味深い。
ポールやリンゴのインタビューは貴重。
ジョンやジョージの不在をどうしても感じさせられてしまう。

わたしはビートルズ世代ではない。
もう少し上の団塊世代がいちばん影響をうけているはずだ。
洋楽を聞き出したのは1972年の終わりころだから、既にビートルズは解散。
それでも一番最初に買ったアルバムはビートルズの“ヘイ・ジュード”。

画像

レコード屋で買ってきて針を落とすと、期待とは違う曲だった。
Hey Jude, Don’t Make it Bad
当方の期待は、Da Da Da Da Da Da Da だったの(笑)
間違ってちがうの買っちゃったのかと思った。
実に無知なところからスタートしている。
このアルバムを買った時に、ビートルズの冊子と横尾忠則によるポスターをもらった。
ポスターは壁に貼っていたので破れて廃棄となった。
ぴしっと保存していたらお宝ものになっていた。

映画は60年代初頭のアメリカ情勢とからめて語られる。
J.F.ケネディの暗殺は、4歳半だったわたしの記憶にも残っている大事件。
日本でも相当大きく報道されたはずだ。
しかるにビートルズのことはぜんぜん知らなかった。
今と違ってネットはないし、周囲に識者もいなかった。

ウーピー・ゴールドバーグが語っていた話は興味深い。
ビートルズの最盛期と公民権運動はちょうど重なっていた。
1964年9月11日のジャクソン・ビル ゲイターボールでのコンサートは有色人種の隔離なしで開催された。
それはビートルズのメンバーの意思だった。
(日付や場所は確認の要ありw)
ふーん、なるほど!

レノンのキリスト騒動なんかの話もあった。
日本では今でもジーザス・クライストよりビートルズの方が有名だろう。
どうでもいいことで大騒動になるなんて宗教にも困ったもの。
のちにレノンがImagineで歌うように世界平和のためにはNo Religion は絶対条件だ。

1965年8月15日のシェイスタジアム 5万6千人を集めてのコンサートもすごい。
現在のような機器のないなかよくそんなことやったもの。
リンゴは音聞こえないので後ろからジョンの肩や尻の動きにあわせて演奏したなんて言っていたがほんとかよと思った。
日本に来た時の映像も残っていた。でも、このすぐあとにビートルズのツアーは終りを告げる。

おれは高校のころはジョージが一番好きだった。
友人の影響もある。
へんな漢字の当て字で模試をうけ、ランキング表にジョウジ・ハリソンと載せて喜んだりして遊んだ。
探せばくだらない遊びの証拠が残っている。
ちなみに妻とつきあうきっかけもビートルズ。

やっぱりビートルズは最高だ。

本編のあと、シェイ・スタジアムにおけるライブのダイジェスト30分つき。

セットリスト

Twist and Shout
I Feel Fine
Dizzy Miss Lizzy
Tichet to Ride
Can’t Buy Me Love
Baby’s in Black
Act Naturally
Help!
A Hard Day’s Night
I’m Down

実際のコンサートでは She’s a Woman も演ったようだ。
She’s a Woman はライブ映像の終わりに流されていたと思う。