なおみん

ぼくと魔法の言葉たちのなおみんのレビュー・感想・評価

ぼくと魔法の言葉たち(2016年製作の映画)
3.6
2歳にして突然に自閉症を発症してしまった、オーウェンという青年のドキュメンタリー映画です。
実在の本人と家族、そしてオーウェンを取り巻く人々が、23歳にして学校を卒業して一人暮らしを始めるオーウェンの状況を、過去の記録を遡りつつカメラで追っていきます。
23歳のオーウェンの表情やしぐさ、そして感情は、見ているこちら側がはっきりと分かる程、子供のままの純粋さ!
彼の生き方の指針はディズニー映画であり、現実の生活の全ての局面を、ディズニーのキャラクターや物語に1度置き換えてから理解して暮らしているのです。
オーウェンの目を通して見るディズニー作品は、善と悪、喜びや苦しみ、家族との触れ合いや人との関わり方等、人生の全ての要素が深く取り込まれていて、ディズニー映画はただ綺麗事ばかりの子供向けアニメーションでは無いということが、とても伝わってきました。
オーウェンの自閉症という病気は現実の生活に於いて、多くのデメリットがあると思いますが、健常者と言われる私達もオーウェンと同じに人生の様々な局面に苦労して挫折したり辛い思いを抱えて暮らしています。
この映画を見て、オーウェンにとってのディズニー映画のような心の支えがあったらいいなぁととても思いました。
なおみん

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