第二次世界大戦前、ナチが差し迫るチェコスロヴァキアでユダヤ人の子供669人を救ったイギリスのニコラス・ウィントンのドキュメンタリー。ニコラス本人や救出された人々へのインタビューとその当時の映像、そして再現VTRによって構成されており、内容も分かり易かった。
開戦する前の時間のない中、救出する子供たちの名簿作り、そして里親探し、旅券の手配。ただただ助けたい一心だったんだろう。それは、その後この活動を誰にも言わなかったことからも分かる気がする。彼によって助かった人々が、彼の存在を知るのは終戦のずっと後だった。
助けられた人々が番組を通して彼と初めて面会する映像や救出された人々で当時イギリスへ避難する際に乗った列車に改めて乗る映像は涙なしでは観られなかった。子供のために子供を手放さなきゃいけなかった親の決断の辛さは計り知れない。
シンドラーや杉原千畝のように戦時に人道支援した人について、また1人知れてよかった。
『不可能なようでも必ず道はある』