Maki

シークレット・オブ・モンスターのMakiのレビュー・感想・評価

2.9
ずっと前から気になっていただけに...期待はずれでした、残念。

ヒトラーを彷彿とさせる独裁者へと成長する少年の幼少期を描いているのですが、オチもなくどんでん返しもなく...淡々と見ていたら映画が終わっていました。

主人公か美少年なのと、映像が綺麗なところしか、良かったなと思えたところはありませんでした。

【以下、若干ネタバレ】
幼少期に置かれた環境は、人格に大きな影響を及ぼすのだいうことが分かりました(当たり前のことなのですが...)。両親から注がれる愛情や、親子間でのコミュニケーションは想像以上に大切なのだと思います。
自分を見て欲しい、信頼して欲しいのに、母親はキリスト教の熱狂的な信者で、神様のことしか見ていない。父親とも遊びたい年頃なのに、長いこと出張に出かけて帰ってこない。自分に愛情を注いでくれるのはお金で雇われたメイドたちだけ...。
だから少年は、裸で走り回ったり、人に石を投げたりしたのだと思います。両親の注目を浴びて怒られたかったのだと思う。しかし両親は子供の教育がなってないのを人のせいにし、メイドに叱らせる。子供を自ら叱ることさえしないのです(暴力を振るって躾けるシーンもありましたが、それまで主人公を叱ることは殆どありませんでした)。
あんな環境で育ったら誰だって自暴自棄になるよ...と思ってしまいます(笑)

ただ、あの少年が何故独裁者へと成長したのか謎...。突然時間が飛んで独裁者になったので「は...?」という感じでした。あの幼少期からどのようにして、人を惹きつけるカリスマ性を持った独裁者へと変貌を遂げたのでしょうか?そこまでの過程が全く描かれないので「よく分からないなぁ」で終わってしまいます。いまいちスッキリしない映画でした。
Maki

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