少年が独裁者になるまでのお話。
俳優であるブラディ・コーベットの初監督作品とのことだが、世界観や空気感が素晴らしかった。
ミステリーということでなるべく前情報を入れずに観たのだが、てっきり実在する独裁者の話かと思っていたので、「いったい誰なのか」という事ばかりに気を取られてしまい、純粋にオチを楽しめなかった。。
それでもラストの意味に気づき、序盤から抱いていた違和感と繋がったときは、なかなかの衝撃だった。
少年の言動は「=独裁者」というふうには結びつかないが、じわじわと逃げ場所を失っていくなかで静かに何かが壊れていく感覚は充分に伝わってくる。
モンスターを生み出したのは誰なのか。
そして彼は本当にモンスターなのか。
観終わってからも色々と考えたくなる作品。