チネマット通信

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのチネマット通信のレビュー・感想・評価

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🔴 ZOOM会課題映画 🔴
 
🎁こんな人にお薦め
・不快になる描写がクセになっちゃう人
・不条理に連続する不幸にえぐられてみたい人
・素敵なパスタの食べ方を知りたい人🍝


👍お薦めポイント

 美しい妻子に恵まれ医者としても成功中のスティーヴンの人生が、過去のある出来事のせいで狂い始める。

 淡々と展開する物語、"そうなるのが当然"とばかりに起こる不可解な現象、人々のリアクションの希薄さ。ランティモス監督作品に付き物なそういう要素が、現実的な舞台を描く今作は特に強烈に映えるんですよね…!

 神話のような物語を現代の人間ドラマに当てはめると、こうも違和感・不快感が溢れて独特の雰囲気になるということを見せつけてくれる唯一無二の作品です☺️


 何かを大きな力で破壊するような要素は内容的にも演出的にもないのに、ちょっとした1つ1つの歪みが全ての破壊に繋がっていく。その壮大な化学反応のような作風が本当に僕(狐木つくね)には突き刺さるんです。

 生への執着や性への関心という、人間・生き物であれば当然のものですら醜く見えて来る。凄い作品ですよね…。

 もちろん好みは分かれるであろう作品です⚠️


📝印象的な台詞

"今に最悪の時間が来る。ついに始まったんだ"


😊投稿者 狐木つくね(@tknkitsunegi )