ゆりへなちょこ

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのゆりへなちょこのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

ダンケルクで頭打ってそのまま死んじゃったバリコーことバリーコーガンの呪いにかかった幸せお医者さん一家。
最初はみんな人が良さげで、お洒落なお家にファッションセンスの良い奥様と可愛い子供達に気さくな友人。

呪いが発動した瞬間全てが変わる。
子供達も妻も必死に命乞い、気さくな友人は実はとんでもエロ野郎。
ただ全てはコリン・ファレルが招いた災い。
神の逆燐に触れてしまったから仕方ない。
ラストは家族デスロシアンルーレットで鹿(息子)を生贄として捧げるしかなかったのか…と、どこまでも臆病者のコリン・ファレルとどこかで「これにて一件落着」と思ってるような妻と娘がバリー・コーガンよりも恐ろしく思えて、突然静かなエンドロール中はずっとゾクゾクしてた。

病院の長いエスカレーターを降りたところで息子が倒れるシーンの神目線カメラワークとニコール・キッドマンによる手コキシーンはカメラワークが超秀逸。
特に手コキシーンはニコールに本当に手コキされてる感覚に陥る。男性必見。

もう一つツボにきたのが、コリン・ファレルによる家族デスロシアンルーレットのシーン。
見えないように帽子を目深く被り、銃を構えるコリン・ファレルの情けなさがすごく滑稽で。しかし家族の誰かを殺さなきゃいけないシーンだから笑えないのよ。
笑えないけど滑稽で笑っちゃいそうになるのよ。
この監督ってば超ど変態。

結局バリー・コーガンは何者だったのか。
何故妻は助かったのか。
謎は色々残るが、スパゲティの食べ方が変わってるバリー・コーガンとバリコーの死んだ父は人間のフリをして生きてる神か悪魔か。
ニコール・キッドマンはその神か悪魔か(バリコー)に敬意を払って接したから助かったのか。
頭の弱い自分にはこれしか浮かばず。

音楽も最高だった。好きな映画だ。