はる

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのはるのレビュー・感想・評価

4.2
面白かったですね〜!
"変な映画"ってのは沢山ありますが、その中でも際立って変な映画を撮る事でおなじみのヨルゴスランティモス監督。この人の特徴ってのは変な映画ってのもあるんですけど、異常なまでの潔癖感ってのもあると思います。血生臭い描写や性描写も度々登場しますが、何処か几帳面で異様なんですよね。これまでの『ロブスター』や『籠の中の乙女』はお世辞にも万人ウケするとは言えない作品でしたが、本作はかなり観やすく大衆性が出てきたと思います。この監督の作品を観る上で大切なのは、どうやらこの世界ではこうらしいという柔軟な見方なのだと思います。
コリンファレルやニコールキッドマンなど名優が出てますが、この映画でのMVPはバリーコーガンで間違いないと思います。バリーコーガンというと『ダンケルク』でボートで兵士を助けてた青年を演じてた人ですね。とにかくこのバリーコーガンの不気味な演技。感情の起伏のない淡々とした気持ち悪さで見事にこの映画の不穏な雰囲気を作り上げています。
非常に好きな映画でした。監督の次回作も楽しみ!
はる

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