ぬ

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのぬのレビュー・感想・評価

4.2
コリン・ファレルってこういう役似合うな。
ロブスターと同じく、心地よい不快感でよかった。
神経逆撫でする感じの音楽がいいですね。
ギリシア神話をベースにした話らしいのだが、詳しくないからあんまり分かんなかったけど、楽しめた。
ペドロ・アルモドバル監督が高く評価していたようですが、わかるわ〜って感じの映画。

マーティン役のバリー・コーガンがめちゃんこいい味出てる。存在のクセが強い。
ありふれた映画ならマーティンはめちゃくちゃわかりやす〜い記号化された「アヒャヒャヒャ」みたいなサイコパスになってしまいそうなんだけど、あくまで抑えめな何考えてるかわからない演技がすごくよかった。
私が面白かったのは、家族が破綻し始めて、明らかにコリン・ファレルは家族の中では息子に割ときつく当たってるし(ぐるぐる回ってる時見えてただろ、と思った)、ニコール・キッドマンは娘に当たりが強い。
家族の中でも結局最後は恋愛対象となる性別を贔屓すんだ〜、みたいな嫌なかんじ。
こやつらやな夫婦だな〜ってかんじ。

『ロブスター』もだけど、大真面目に何やってんだこの人たち?みたいな滑稽さもあって面白い。
息子とのゲームとかルーレットシーンとか不条理コメディ色が強い。
あとコリン・ファレルの脇毛は広範囲ではあるが、言うほど濃ゆくないですよね。
ぬ