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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのmatsukawaのレビュー・感想・評価

5.0
広角レンズ。大胆なズームアウト。饒舌な構図。無表情。ハイテンポな会話(棒読み)。音楽。
全てが有機的に結び合い、見る快楽と見られる恐怖みたいなものに包まれて、目が離せなくなる。
カメラワークはキューブリック的だけど、キューブリックより生理的というか有機的というか、こちらの身体に入って来て住みついてしまうような。(語彙が足りない)

「聖なる鹿」以外の家族全員が利己的である事が、胸糞悪さよりも「自然の非情さ、生物の逞しさ」みたいな原始的な感慨を抱かせる。

「ロブスター」と同様、生きる事に関する物語であり、神話でもあり。

内臓の深いところまで入り込んじゃったので、一生忘れられなそう。
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