るるびっち

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのるるびっちのレビュー・感想・評価

1.8
「気まぐれシェフのおまかせサラダ」みたいなもんで、監督が決めた独自ルールで話は成り立ってるので、文句を言っても仕方がない。
「気まぐれ監督のおまかせ映画」
味付けに文句言っても、気まぐれですから~で終わってしまう。

聖なる鹿を殺した罰で、娘を犠牲にするギリシャ悲劇が元ネタらしい。
鹿繋がりで、次は馬鹿の語源の逸話で作って欲しい(ギリシアネタでないけど)。
実力者におもねって鹿を馬と言い切る話。
獅子でも象でも、何でも馬と言い切れば哲学的だろう。
メタファー好きのシネアストが、小難しい論調を頼みもしないのに展開してくれるだろう。
「気まぐれ映画の気まぐれ批評」
その論調を見て、馬だの鹿だの互いに言い合えば良い。
馬鹿だね、とほくそ笑むのは監督ひとり。

色んな人が独自解釈を試みるが、そもそも最初から解けないパズルなのではないか。解けないパズルは、パズルもどきでパズルではない。
それに酒のせいで間違いを犯したのだから、選択の際に酒が出てこないのは片手落ちではないか? 音がウルサイだけで恐くもないし、そもそも独自ルールだからノレない。

鹿は鹿です、殺されても馬とは言えない。
カンヌで賞を取ろうが、批評家が認めようが、
詰まらんモノは詰まらんとしか言えない。
鹿は鹿だ、馬ではない。
ホラ話はホラ話で、真のホラーではない。
決定的瞬間に、ライフル握ってよたつきながらクルクル回る所で笑ってしまった。その瞬間、コントになった。
「カンヌはコントで賞」、を贈呈しよう。
『バーニング』も本作もオナニーがポイントである。
カンヌは余程、オナニーが好きなんだな。
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