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マンハントの62355cinema5のレビュー・感想・評価

マンハント(2018年製作の映画)
3.3
No 30

封切り初日。

殺人の濡れ衣を着せられた国際弁護士を追う敏腕刑事が、事件の真相を暴く。

テレビ東京「演歌の花道」を思わせるオープニングで、いきなりの小料理屋での銃撃戦。
なんだ、これは!
監督のちょっとした日本リスペクトを感じました。
初っ端から、やはりジョン・ウー監督は「やるなぁ〜」という印象。

天神製薬の周年パーティに、顧問弁護士のドゥ・チウは招かれていた。
彼は、天神製薬を去る決意を固めていた。
パーティーの翌日、彼は自宅で社長秘書の遺体とともに目を覚ます。
彼女はナイフで殺害されており、現場の状況証拠は彼が犯人である事を示していた。
しかし、駆けつけた大阪府警捜査一課の浅野は、何故かドゥを殺そうとして取り逃がす。
ドゥは現場から逃亡する。
逃亡犯となったドゥを、さらに大阪府警の矢村聡も追跡することになる。

日本映画を見て育ったというウー監督は、日本で映画を撮りたかったそうで、全編、日本を舞台に展開するストーリーです。
ロケ地の中心は、大阪と岡山。
大阪は、あべのハルカス、近鉄 上本町駅、中之島、大阪城など。
また、岡山は国立公園 蒜山がロケ地だったとのこと。
そして、美咲町の旧片上鉄道 吉ヶ原駅もロケ地で、レトロな車両🚃が登場します。

アクションに定評のあるウー監督なので、銃撃戦、格闘、さらに日本刀での殺陣まで飛び出してサービス精神溢れています(日本の武士道を取り入れるように提言したのは福山さんだったそうです←本編終了後の撮影秘話から)
そんな福山氏が挑戦した水上バイクのアクションシーンも及第点です。

また、製薬会社の社長を演じる國村準さんの存在感は圧巻でした。流石です。
ちょっと残念なのは、斎藤工さんの使い方がもったいなかったこと。
スケジュールの調整がつかなかったのでしょうか?

この作品は、高倉健さん主演の「君よ憤怒の河を渉れ」のリメイクだそうで(全く知らなかった)、原田芳雄演じる警部の名前もそのまま「矢村」でした。
健さんが、マイケル・ダグラスやアンディ・ガルシア、松田優作と共演した「ブラック・レイン」の舞台も大阪だったので、健さんが御縁でウー監督が大阪へやって来たのかなぁとも思いました。

エンドクレジットの後で、撮影秘話が流れます。最後まで席を立たないでください。ある共演者のトリビアが披露されます。お楽しみに。
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