Masato

マンハントのMasatoのレビュー・感想・評価

マンハント(2018年製作の映画)
2.6

トンデモ映画

「君よ憤怒の河を渉れ」という日本映画のリメイク。
いわゆるゲテモノ映画の部類に入りそうな今作ですが、ふざけることはせず、真面目な評価をします。

勢いで作ったような映画。映画の緩急・起伏がまったく無く、映画の世界に入り込めない。「ストーリーが理解できない」ではなく、脳が理解を拒む。それ程本当に脚本と演出が酷い。
脚本のアラなど知ったこっちゃと兎に角突き進んでアクションだけは立派に撮って終了。

古臭い刑事と逃亡者のドラマかと思いきやバイオハザードみたいな展開になっていくという意味のわからんストーリー。誰に向けて作っているのかがわからない。
岩代太郎の音楽は「殺人の追憶」で気に入っていたが、アクションの本作と彼の音楽は全くあってないように感じる。

上映終了後の対談で、ジョンウーは異文化を乗り越えることをメッセージにしたと言っていたが、異文化の壁を象徴づける「言語」というコミュニケーションツールが普通に全員共有されているので、全くもってそのメッセージが伝わってこない。

アクションはジョンウー監督なのでお墨付きですが、結局ド派手なバトルは人様に迷惑をかけない隔離した場所でやってるということが残念で仕方ない。アクションというのはそこにいる人たちを巻き込んでこそ楽しさがあるのに。まあ大阪のど真ん中で銃撃戦なんかできそうもないし、アクション撮影に消極的な日本じゃ無理だという判断か。西部警察の頃の日本戻ってこい。
「悪女」を見た後なので、アクションはそれ程でもないと感じたが、よく頑張ってはいたので、脳死しながら見ると良いかもしれません。

あと、最後に「Better Tomorrow」って言うところ粋で良かったと思う。(Better Tomorrowは男たちの挽歌の英題)


俳優陣は良かった。特に「哭声」の國村隼、「ハナ 奇跡の46日間」のハ・ジウォン(やっぱり美人やなぁ)、倉田保昭師匠、池内博之、福山雅治。


客観的評価 23点
主観的評価 28点
51点
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